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Archives

2022年の活動実績です。

12月勉強会
12/24(土) 9:00~

"原子力発電の概要と福島第一原子力発電所の事故及びその影響”

日本の電源構成・一次エネルギー供給についておさらいした後、原子力発電の仕組み、メリット・デメリットについて学びました。福島第一原発の事故を例に取り上げながら、原発の安全基準について解説しました。原発の安全確保に関する深層防護の概念や、「止める・冷やす・閉じ込める」という考え方で安全を期して設計されていることを学びました。

さらに、事故後から現在までの住民の避難状況、放射線セシウムの沈着状況について確認しました。放射性物質の健康への影響、実際の除染方法の例が紹介されました。放射線物質は生物濃縮しないという科学的事実も存在することを学びました。

11月輪読会
11/23・27

”国際エネルギー機関(IEA)の資料及び書籍の読み合わせ”

国際エネルギー機関(International Energy Agency, IEA)のレポート(IEA (2022), World Energy Outlook 2022, IEA, Paris https://www.iea.org/reports/world-energy-outlook-2022, License: CC BY 4.0 (report); CC BY NC SA 4.0 (Annex A))の読み合わせを行いました。最近の燃料費高騰とその影響について掘り下げました。

「グリッドで理解する電力システム」(浩 岡本, グリッドで理解する電力システム. 2020Available: https://ci.nii.ac.jp/ncid/BC05116135.)の輪読会を行いました。電力システムの仕組みや、国際比較など深く学ぶことができました。

10月勉強会
10/29(土) 9:00~

"砂漠におけるソーラー発電”

その1.2%で全世界で消費されているのと同等の電力を生み出せるサハラ砂漠での発電について検討しました。太陽熱、太陽光を比較した上で、太陽熱発電の事業化が進み、自動清掃等の新技術があることが紹介されました。課題点としてはコスト、輸送、安全性の3つに分けられます。コストはあまり問題ではなさそうで、輸送も送電線やエネルギーキャリアによって解決しうるが、安全については現地とWin-Win関係を築くことが重要であり、そのためには水を発電と同時に生産するのが良いのではないかという議論をしました。今回の勉強会で、環境・エネルギー問題の解決には現地との協力が必要であることが確認できました。

9月黒部見学会
9/3〜4

“黒部ダム見学会“

夏休みの活動として希望があった黒部ダム見学を一泊二日で行いました。

初日の見学では、立山黒部アルペンルートの長野県側から入り、順に乗り物を乗り継ぎながら富山県側へと抜けるという行程でした。

黒部ダムは約7年の歳月をかけて建設された総貯水量1億9930万立方メートルのダムで、発電所はダムからおよそ10 km下流の黒部川第四発電所で出力は33.5万kWです。この発電所は、冬季の雪害を避け自然の景観を損なわないように地下に埋設されています。
黒部ダムは、大正時代から続いてきた黒部川電源開発の一環であり、過去の日本の発展を物語っています。特に第四発電所と黒部ダムの建設(くろよん)のための資材輸送用トンネル「大町トンネル」の掘削工事では、大量の地下水が流れ込むという困難がありましたが、技術を結集し見事に乗り越えたという歴史があります。

二日目は富山市街及び高岡の観光をした。​

6月勉強会
6/26(日)9:00〜

“森林空間利用“ ”水素エネルギーキャリア”

 6月の勉強会では、二つのテーマを扱いました。

 国土面積の約3分の2を占める森林のさまざまな機能があり、現状の課題を解決するためには、森林に関わる人口を増やす必要です。具体例を交えて、森林空間を利用する取り組みについてまとめられました。

 水素エネルギーキャリアは主に、液化水素、液化アンモニア、有機ハイドライトの三つを取り上げました。エネルギー効率と安全性の両立という観点から、それぞれのキャリアの特徴が紹介されました。

5月勉強会
5/29(日)9:00〜

“電力エネルギーの概論“

 事前のテーマアンケートで上位にきていた電力について扱いました。

新入生のキャッチアップということで、基本的な部分から丁寧に説明しました。

カーボンニュートラル社会の実現のためには電化・省エネ・電源の脱炭素化が重要であるということを強調しました。

また、電力系統が交流であり、需要と供給を一致させなければならないこと、変動する再エネを増やしていくためにはどのようなことが必要かといったことにも触れ、今後の展望について広くまとめました。​

4月新歓勉強会Ⅱ
4/23(土)

“洋上風力の実力とその課題“

 4月新歓勉強会Ⅱでは、脱炭素化に向けて再生可能エネルギーの割合を増やす上で、その一翼を担うことが期待される洋上風力発電を扱いました。

洋上風力の概論を説明したのち、現在日本で行われている政策や現状の課題から、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、洋上風力発電のさらなる導入とそれに伴う電力システム全般の見直しの必要性について深く議論しました。​

4月見学会
4/16(土)

”「ガステナーニ」ガスの科学館”

 新入生向けにガスの科学館に見学に行きました。

都市ガスはLNGが原料で、船で日本に運ばれると、高圧、中圧、低圧導管を経て供給されます。低圧ガス管はまるで玩具のような黄色のプラスチック製(左図)である一方、高圧・中圧となると人が入れるほどの太さの管となります。緑色の球状の設備であるガスホルダーは、ガスを蓄え、需要と供給を調整させる役割があります。

吸収式ガス冷房の原理モデルの展示や科学館の電力を供給する燃料電池を見学させていただきました。

4月新歓勉強会Ⅰ
4/9(土)

”アボカドブームとその背景”

 4月新歓勉強会Ⅰでは、新入生向けに、欧米や日本で流行するアボカドブームとその背景の問題について統計資料をもとに解説しました。

実際にアボカド生産量は増加の一途を辿っていて、主要生産国はメキシコなど中南米の国々で消費国はアメリカ、ヨーロッパ諸国、日本が多くなっています。
アボカドは農産物の中では栽培に必要な水量が高い部類で、アボカドの需要拡大を背景に農地が拡大され、森林伐採や水不足が問題になりつつあります。
そもそも日本はカロリーベース食料自給率が低く、農作物の多くを海外に頼っています。農作物の輸入は、生産地の水資源や土地資源の輸入(バーチャル・ランドやバーチャル・ウォーター)を意味するので資源の偏在を助長させる悪影響があります。

​アボカドブームは以前から存在していた問題を浮き彫りにしたと言えそうです。

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